SSブログ

知識人 [男性]

知恵と知識って、一見、分け難い
記憶の質が良いと、関連する物事に対し、必要な情報を取り出すことができるが、それを知恵、とまでは言えない
知恵というのはもっと基本的、根本的な原理・原則に照らしてものごとを判断する力のことだと思う
試験において知識は正解を与えるが、現実においては知識が示すのは正解の確率が高いのはどんなことが例示する程度で、場合によっては知識のなかに正解がないと、正解を考えることを阻害する毒にもなる
そして、知識の現実的な使い方は、自分がやりたい選択を理由付けする程度のものであることが多い(相手を納得させることができるのは知識ではなく、その雰囲気だと思う)
たいていの場合、その選択を正解、と思える知識を見つけることができるから(全く逆の選択でも、それぞれを正当化できるわけだから便利だね)
だから正解って、何に対して正解なのか、そもそも目的によって正解は異なる
ここまで正解がある、という前提で進めてきたけど、そもそも正解って何、ってところに来るともう限定された世界の話で、現実で目的を達成することと正解を出すことには大きな隔たりがある
だから、知識のみでは成功を約束してくれない
それでも知識は欲しいと思ってしまうことがあるし、知識豊富な人をカッコいいなぁ、なんて思ったりもする
でも、その知識が知恵を邪魔することだってあると思うことがある
あんなに豊富な知識を持っているのに、使いこなせていないなぁ、という人を見ることはある
それでも知識だけで生きている人もいるように思う
その程度の知識でもあった方がうまくいくことが多い、というのは人間の社会もそれなりに効率的かつ柔軟にできているのだろうと、生きることを信頼する気持ちにさせる

人気ブログランキングへ

飲み屋にて [男性]

彼女の離婚について聞いた
夫婦がその関係を喪い、形式だけしか残っていなかった
子供に対する思い、行動に、相容れない部分が日常のなかで如実になった
そのような現実を踏まえ、今後、どういう関係が家族にとっても望ましいか、話し合いをした
話し合いのなかで、夫は自分が子供の親権者となったとしても、現実的には施設に入れざるを得ない、ということを言った
それは彼の本音ではなかったかもしれない
それでもそういう言葉を発せざる得ない人間を夫とすることも、子供の父親とすることも、彼女は許せなかった

許せること、許せないことって紙一重だけど、許せないと思ってしまったら、Point of no return は超えてしまっているのかもしれない
でも人はバカだから、超えてしまったことすら忘れて、また同じことを繰り返す
そうして、何も成し遂げることなく、ただ消えてゆく
それでも、相手を信じた、自分を信じて行動した、ということは残る
夫、妻、子供、それぞれの心のなかに

人気ブログランキングへ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。